非認知能力って時々耳にするけど何?
今回は非認知能力について解説します!
目次
非認知能力とは
ヘックマン教授が初めて提唱した
非認知能力はノーベル経済学賞を受賞したジェームズ・J・ヘックマン教授が提唱しました。
ヘックマン教授の研究は次のようなものです。
ペリー就学前プログラム
ペリー就学前プログラムとはアメリカのミシガン州にあるペリー幼稚園において、低所得者層の幼児に対して行われた就学前プログラムです。
ヘックマン教授はこのプログラムを提供された子供とそうでない子供を40歳まで追跡しました。
その結果プログラムを提供された子供はそうでない子供と比較して年収や学歴が高く、犯罪率が低いことがわかったのです。
さらにヘックマン教授はこの違いはIQの高さなどによるものではなく、数値化が難しい力「非認知能力」によるものだと気づきました。
非認知能力が注目されている理由
これからの時代はAIが今まで以上に発達し、AIに多くの仕事が奪われるとも言われています。
そんな社会ではこれまで重視されてきた計算力や記憶力と言った認知能力だけでは役に立たないとも言われています。
これからの社会を生き抜くために必要な能力が他者の気持ちを考えて行動したり、コミュニケーションを取りながら何かを生み出したりといった数値で測れない「非認知能力」だと言われ、教育の現場でも注目されているのです。
非認知能力の伸ばし方
非認知能力を伸ばすには、乳児期の親子のふれあいにより自己肯定感を高め、幼児期から児童期にかけてたくさんの遊びを通して学んでいくことが大切と言われています。
非認知能力についてのおすすめ書籍
非認知能力を育てるあそびのレシピ 0歳〜5歳児のあと伸びする力を高める
乳幼児教育学の専門家である大豆生田啓友さんと、長年子育て支援に関わってきた大豆生田千夏さんの共著。
最初の20ページほどの第1部は「非認知能力」についての解説で、第2部では非認知能力を伸ばすあそびのレシピが紹介しています。
紹介されているのは家にあるものや身近な自然の中で実践できるものばかりで、子育て中のパパやママたちが
「これで良いんだ」
と思えるような内容です。
非認知能力についても「あと伸びする力」と言い換えたりしてわかりやすく説明しているので、非認知能力について知る入り口としてとてもオススメの本です。
学力テストで測れない非認知能力が子どもを伸ばす
岡山大学教授で、教育方法学専門家の中山芳一さんの本です。
専門家の立場から非認知能力という言葉の歴史や非認知能力の育て方について、子どもの発達と絡めて詳しく解説されています。
非認知能力について深く解説された本なので、前述の本で「非認知能力」がどんなものかある程度わかった上で読むとさらに知識が深まって良い本だと思います。
学術的な部分もあって読みごたえがありますが、とても内容が良いので一度だけではなく二、三度読んでしっかり理解したい本です。
おわりに
非認知能力は近年注目されていますが、知識だけでないやりとげる力といった昔から存在する概念です。
AI時代の到来により非認知能力が注目され、学校教育や受験にも影響を与えているので子育て中の親は知っておきたい考え方です。
今回紹介した2冊では非認知能力について理解し実践しやすくなっているので本当にオススメです。
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